一般にもよく知られる芥川賞や直木賞、そんな賞をとって話題になる作家さんは知っているけど…
そもそも小説家って日本に何人いるの?食べていけるの?それとも実は稼げる仕事!?
今回はそんな疑問にお答えすべく、小説家の平均年収や日本人作家の年収ランキングを調べました!
そして、小説家で年収1000万円は現実的なのか?みなさんの疑問にお答えします!
日本の小説家の平均年収は?そもそも何人くらいいるの?
日本の小説家の平均年収は、約100〜400万円と言われています。やや幅がありますが、小説のジャンルや経歴によって、後述する原稿料などが変わってくるからです。
新人作家で賞を取ってデビューしても、最初は200万円〜300万円とのこと…なかなか厳しい世界です。
また小説家は、基本的に、本が売れるか寄稿の依頼がないと収入を得られないので、ベテラン作家となって定期的に本を出すようなったり、連載を抱えたりしない限りは、収入は不安定と言えます。
ですので、多くの小説家が、他に仕事をして安定した収入を得ながら作品を執筆する、という兼業小説家として活動しているのも事実ですし、編集者も「賞を取ったからってすぐに会社を辞めないでほしい」と言っているとか…
そこで、こんな疑問が出てきますよね。
小説家だけで食べていっている人は、日本に何人くらいいるの?
これについて調べてみたところ、実際に小説だけで食べている人は、日本には200人程度、という説がありました。が、実際にはそれを下回るようです。
というのも、作家の知念実希人さんが、とあるエッセイで上記のように書いたところ、編集者さんから「そんなにいないと思いますけど」と指摘を受けたそうで…専業小説家は、100〜150人あたりだと考えられそうです。
小説家の収入源は??原稿料や印税について!
では、小説家の収入源には一体何があるのか? 大きく分けて以下の4つになります。
・寄稿した原稿に対する原稿料
・出版した本の印税
・出版した本が映画化、ドラマ化等した場合の原作使用料
・雑誌やメディアなどの出演、講演活動などからの収入
それぞれ詳しく見ていきましょう!
まず原稿料ですが、こちらは、400字詰めの原稿用紙1枚あたりの金額になります。
小学生の時に書いた作文用紙のあれですね!
この1枚あたり金額は、2000円〜30000円程度、となるようです。もちろん、本当に駆け出し作家となると、数百円、などもあるようですが、経験を積むほど上がり、何か賞を取った後には、4〜5000円前後になるようです。ベテラン作家となると2〜3万円というのは相場なようです。
次に印税ですが、これは、本1冊の金額に対し、何%、という割合を決めてもらえる金額になります。その印税は、一般的に、8〜12%程度となります。こちらも新人作家〜ベテラン作家まで、出版社との契約によってパーセンテージが変わります。
平均して10%が相場だそうです。1冊1000円の本を1万部発行し、印税が10%だとすれば、1000円×10000部×10%で、100万円が印税ということです。
そして、出版した本が原作となって、映画化やドラマ化など映像化した場合、原作使用料という形で収入が生まれます。
この相場は200万円〜400万円で、新人作家だと100万円、知名度のある作家や制作費が高額の場合でも、700万円程度だそうです。
というのも、日本では、日本文藝家協会が定める以下の条項があるため。
第25条 放送を目的として制作する映画以外の映画制作及び上映等における著作物の使
公益社団法人日本文藝家協会 著作物使用料規程
用料は、番組制作費や提供価格等を斟酌し、1,000万円を上限として利用者と本協
会が協議して定める額とする。
そしてこれが満額、原作者のもとに入るでのはなく、版権を持った出版社やエージェントを介すため、原作者の手元にはその60〜80%が入るそうです。
なので、映画が大ヒットして興行収入数十億円!!となっても、原作者である小説家には、200万円、なんてこともあります。
とは言え、映画がヒットすることで、その後配信サービスでの配信やレンタル、テレビ放映などがあった場合、二次使用料が支払われます。例えば、数年前にレンタルで大ヒットした映画『告白』は、レンタルの二次使用料だけで年間で1000万円あったそうです。
最後に、雑誌やメディアなどの出演、講演活動などからの収入です。いわゆる出演料などですが、こちらはピンきりと言えそうです。新人作家の場合は、雑誌であれば数万円、テレビ等メディアであれば1回10〜20万円ほどかと思われますが、ベテランで知名度のある作家さんであれば、その数倍ほどはあるでしょう。
日本には、億超えの作家もいる!?
ここまで見てきたように、小説家という職業は、新人〜ベテランの収入格差がかなりある職業だと言えます。
新人賞を取ってデビューしたよ!
サラリーマン時代の年収なんてあっという間に超えるよね!?
残念ながら、そうとは言えません。例えば、新人が賞を取ったあとに、新聞の連載をもらったとします。新聞連載の1日分はおよそ1000文字。400字詰原稿約2.5枚分です。
1枚4000円とすれば、
1日10,000円×30日分=30万円
となります。
月収30万円、ということで、これでやっとサラリーマンのお給料並、ということですね。
しかもそう簡単に連載の依頼がくるとも限りません…
では、同じことをベテラン作家がした場合は…
1枚2万円として、
1日50,000円×30日=150万円!!
これだけで月収150万超えです!
本にしても、1000円の本が、10000部売れて、やっと印税は100万円。
しかし、新人作家の初版はよくて5000部と言われています。すなわち1冊で50万円…なんともシビアな数字です…。
しかし、ベテラン作家となり10万部以上を売れる作家は、1冊の印税だけで1000万円となります。
全然ちがーう!!!!
そうです、新人作家とベテラン作家は、それだけ違うのです。まだ長者番付が発表されていた頃の納税額から計算しても、かの有名な赤川次郎さんで、最高年収がなんと9億円近くありました…!!
西村京太郎さんもテレビ番組で「最高年収は7億」と言っていたこともあり、ほんとに大御所になると億超えも全く夢ではありません。
つまり、デビューした新人作家で年収200万円…その時代を乗り越え、大物作家となった暁には、年収1億も可能なのが小説家なのです。
小説家で年収1000万を稼ぐには!?新時代の収入源!?
ここまで小説家の年収とその収入源をお伝えしました。しかしこれはあくまで平成の時代の話。
令和も4年となった新時代、今までとは違った稼ぎ方も出てきました。
最後に、これから小説家で年収1000万を稼ぐにはどうすればよいのか?
新時代の稼ぎ方を調べました!
おすすめはなんといっても、Kindle出版!こちらの印税(ロイヤリティ)はなんと…70%!!
正確には、選択肢がふたつあり、70%か35%を選べるのですが…
KDPセレクト、というものに登録すれば70%の印税+KindleUmlimitedで読まれたページ数分の収益、が入ります。ただし、こちらに登録すると、90日間はAmazon専用配信となり、他媒体での配信ができません。また値段も250円〜1250円の間と決まっています。
逆に、登録しなければ、印税は35%ですが、他媒体での配信もでき、値段も99円〜20000円と幅広い選択ができます。こちらでは、KindleUnlinitedの登録はできず、読まれたページ数分の収益もありません。
KindleUmlimitedで読まれたページ数分の収益ですが、これは月々変動があるそうですが、おおよそ1ページあたり0.5円だそうです。
では、KDPセレクトに登録したとして、Kindle本だけで、どうすれば1000万円稼げるでしょうか!?
500円本×30000部×70%=1050万円
1500円×10000部×70%=1050万円
という計算になります。例えば、1冊500円の本をシリーズ3冊で出して、それぞれ10000部売る。または1500円の本を10000部売る。
ほかに、Kindle Unlimited で毎月200ページを1000人に読んでもらう。
200×0.5円×1000人×12ヶ月=120万円
4冊を出版して、毎月それぞれ1000人に読んでもらえば、それだけで約500万円。
1500円の本を5000部売る、などと組み合わせれば、合計約1000万円なります。
賞を取って出版をしても、紙の本だと印税は10%…前述したように、印税だけで1000万円を稼ごうと思ったら、10万部近く売らねばなりません…
それを考えればKindle出版というのは、これから小説を書きたい人にも十分魅力的ではないでしょうか?
日本の小説家の年収についてまとめ
・日本の小説家の平均年収は100万円〜300万円!
・小説家の収入源は、原稿料、印税、原作使用料、メディアの出演料などがある!
・小説家だけで食べていくには、なかなか厳しい現実がある!
・厳しい時代を乗り越え、ベテラン作家となれば億超えも夢ではない!!
・これから小説家を目指す人には、Kindle出版がおすすめ!
小説での賞を取ることを目指して、コツコツ応募を続けるだけでなく、Kindle出版という新たな道もあるこの時代。他にもブログやSNSを通じ、ファンを掴んでいくこともできます。
本だけの出版であれば、格差の大きな職業ですが、新しい時代の新しい稼ぎ方をする小説家が、これからたくさん生まれてくるのではないのでしょうか。
以上、日本の小説家の年収について調べました!
読んでいただき、ありがとうございました!
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